最近読んだ本の中でもとても面白かったので、
前回に引き続き、一田憲子さんの本のご紹介です。
「キッチンで読むビジネスのはなし」
「11人の社長に聞いた仕事とお金のこと」とうのが副題。
一田さんがインタビューして引き出したそれぞれの社長さんが起業するまでの思いや、起業した後の教訓などが、ストーリーで描かれています。
興味深いのは、最初から順風満帆にいった訳ではないその社長さん達の経験から来る言葉の重み。
ビジネスを自分で起こすということは、次から次へと来る試練に悩んだり迷ったりしながらも突き進んでいくこと、その過程で得られる学びは、本質的なものなので、私達の胸に響くのでしょう。
目まぐるしく変わっていくこの世の中で、小手先だけのHow Toは、数年、いや数ヶ月でも、もはや使えないものになてしまう可能性がありますが、
こういう本質は、変わっていかない。
この本も3年前に書かれたものですが、どういうマインドで社長さん達が行動していったか、というストーリーはとても参考になります。
それぞれのインタビューの後に、著者の一田さんが「○○さんのビジネスアンテナを私の暮らしに取り入れてみたら」というコラムを書かれていて、自然とじゃあ自分だったら、と考えさせられるところも面白い。
いくつか印象的な言葉をご紹介:
大企業でのモーレツサラリーマンから52歳でリタイアして東京でパン屋さんを立ちあげた引田ターセンさんのお話:
「ビジョン」とは自分がなりたいもののこと、こういう人間になりたい、こういうビジネスをしたい、という理想像、未来像のことです。この「ビジョン」を決めるときに、一番最初に考えなければいけないのが「このビジョンは、誰のためにあるか」ということ。これを決めないで始めちゃうと、ビジネスがおかしな方向に向かってしまう。
そのために、VISIONは徹底的に考える。それができてからMISSION(ゴール)を定めて、それに到達するためのSTRATEGY(戦略)を考える、という話が続きます。
このVISIONは、会社を経営する時、起業する時には要となるもの。企業を見ていても、ここがぶれずにずっと貫いている会社は、時代の荒波にも上手く生き残っています。
個人でも同じこと。起業するにしても、サラリーマンであっても、自分のVISIONは明確に持っていないと、軸がぶれてしまいます。いくら儲かるか、いくら給料がもらえるか、の前に、まずは「VISION」、ですね。
IBMでシステムを提案するのも、パンを売るのも同じこと、とターセンさんは言います。買う人は、付加価値を求めている。パンそのものだけではなく、美しい店内で過ごす時間、交わされる会話、パンを選ぶプロセス、そういったもの全てがトータルで商品となる。
それをリアルに描けるビジョンが降りてくるまでには時間がかかる、というお話
Customer Experience(顧客の体験)を具現化する、ということでしょうか。確かに、そこまで考え抜くのはなかなか大変です。でも逆にそれができれば、後は方法論なのかもしれませんね。
ビジネスを興す時のマインドというのは、どんな仕事をする上でも大切なものばかり。起業家の方はもちろんのこと、雇用されている立場であっても、とても参考になる本だと思います。
そして何といっても、こんな素晴らしい成功をおさめた方々でも、こんなご苦労をされて、それを乗り越えられた過程があったのか、と知る事は、大きな勇気をもらえますね😊
今日はこの曲と共に♪
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